高速鉄道事故報道で中国メディアが異例の抵抗

中国の高速鉄道事故発生以来、国内メディアが鉄道省の事故処理をめぐって、「証拠隠滅」「人命軽視」などと批判を強め、報道規制にも異例の抵抗を見せていいます。

胡錦濤政権は、民主化要求など、共産党の一党独裁を否定する報道に発展しないよう操縦を続けているが、こうした危うい手法をいつまで続けられるかは不透明です。

7月28日午後、事故現場を初めて訪れた温家宝首相の記者会見が終了すると、中国メディアの記者たちが連呼し、随行の鉄道省幹部らに詰め寄りました。前日27日、温州南駅で遺族ら約100人が「真相を公表せよ」と要求するデモを行った際も、外国メディアに交じって中国人記者の姿が目立ちました。

メディア監督機関である党中央宣伝部は24日に、各メディアが自由に取材、報道するのを禁じ、国営新華社通信の配信記事を使用するよう通達を出していたのですが、それにもかかわらずこのような動きが見られたのです。

鉄道という庶民の乗り物の安全は、ほぼ全国民の関心事とあって、新聞、テレビは連日、列車を粉々に砕いて地中に埋めたことを「証拠隠滅」と批判しました。復旧優先で救助活動を中止したことも「人道主義に反する」と糾弾しました。巨大な権限を持つ鉄道省の解体を訴える論評まで登場したのです。

若い記者らは現場取材を行い、簡易ブログを通じて、取材した独自の情報を次々と発信し続けています。報道に先立つ形で各種情報がインターネット上に出回り、規制の網をかいくぐったのです。鉄道省を標的にした批判を、不満を募らせる民衆の「ガス抜き」として容認してきた宣伝部も29日には、批判の矛先が政権に向かうことを警戒して、「現場から記者を戻せ」と改めて指示しました。
これに対し若手記者は「仕方なく現場を離れるが、電話で遺族への取材を続ける」と反発しています。

今後の中国の動きからは、目が離せません。

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